ディスカッション

新年度が始まりました。昨年度と違い、今年度は対面式の授業もかなり増えているため、キャンパスでは新入生を含め学生がたくさん歩いていて、こういう風景を見るのは久しぶりだなと思いました。

 あと一月ほどで、私たちが材料として使っているイトマキヒトデの生殖シーズンが始まります。私たちの研究テーマは胚発生期の材料を使うものが多いため、生殖細胞が取れる時期がヒトデを使った実験シーズンということになります。このシーズン開始を控えた先週の土曜日に、修士課程に進学した南方君のテーマを今後どういう戦略で進めていくかについて、共同研究者も交えてディスカッションしました。この研究は、今年中の論文化を目指しており、研究の方向性だけでなくどういう論文にするかまでしっかり議論することができました。

ソーシャルディスタンスに気をつけながらの
ディスカッションです。
画像を見ながら、論文に載せる
図のイメージを議論中。

 一通り南方君のテーマについてのディスカッションが終わった後は、共同研究者の近況や私たちのその他のテーマについても情報交換しました。外部の研究者との対面での議論は久しぶりで、お互い良い刺激になったと思います。何より、人に話すことにより頭の中が整理され、新たなアイデアが生まれりするのですね。そういう化学反応が、対面での議論の良さだと思っています。

 また、今回のように、ある程度年代が近い研究者が集まると、必然的に研究者としての将来の話や、自分たちが身をおいているコミュニティや分野の行末などの話題が出てきます。基礎研究者にとっては非常に厳しい時代ではありますが、結局夢やロマンがあるからやめられない、そういう話ができる仲間がいるのはとてもうれしいですね(笑)